履歴
在学歴
2024年4月~ 京都大学 法学研究科 法政理論専攻 修士課程【現在】
2024年3月 東京大学 教養学部 学際科学科 卒業(学士(教養))・教養学科 サブメジャー・プログラム 修了(相関社会科学コース)
2022年4月~2024年3月 東京大学 教養学部 学際科学科 科学技術論コース
2021年4月~2022年3月 東京大学 理学部 地球惑星物理学科
2019年4月~2021年3月 東京大学 教養学部(前期課程) 理科一類
2016年4月~2019年3月 筑波大学附属高等学校
職歴
2025年4月~ 京都大学法学部図書室OA
2025年4月~2025年7月 京都大学大学院公共政策教育部「政策分析の量的方法(基礎)」TA
コメント
なんだか訳の分からない経歴かと思われるかもしれませんが、自分も修士課程に入る数年前までこの道にこれだけどっぷり浸ることになるとは、思いもしていませんでした。そもそも学部には地球科学をやるつもりで入ったわけですが、自分には適性がなく、その他の事情もあり、教養課程で関心を持った科学社会学を扱っていると聞いて科学者技術論コースに身を移しました。この時の主の関心が、「不確実性を伴う状況下における社会的意思決定」であり、その関心が「専門的な知を伴う意思決定過程」へと広がり、現在の行政学につながった、というのが、おおよそのいきさつです。
実証政治学は、社会科学の中では定性的手法と定量的手法のバランスが良く、方法論も発達してかなり洗練されてきており、また理論もそれなりにある分野だと思っています。おそらくは、政府における意思決定のルールがうまく現象を区切って、学問としてちょうどいい領域に(たまたまかもしれませんが)なったのかな、と思っています。実は修士課程について社会学に進むか、経営学に進むか、経済学に進むか、いろいろな分野を考えていたわけですが、なぜ政治学特に行政学化といいますと、関心と分野の親和性ももちろんありますが、実証政治学という分野でぜひ研究したいという強い希望を持てたこともあるのかなと思っています。
そんなわけですが、修士課程から本格的に政治学を究める、というのでも、多分大丈夫でしょう(無論学部時代になにかしら関連している他分野での知見を積む必要はあるのでしょうが)。あいにく実証政治学は(私も含め)大学に入ってから初めて知る、という方がほとんどでしょうから、何らかのご縁で実証政治学の魅力を感じていただけた方は、法学部に入った方以外でも、ぜひ政治学に進んでいただきたいなと心より思っております。
一応断っておきますと、学部で専門とした科学技術論コースで扱う中でも科学社会学や科学史は、今でも魅力的な分野であると思っています。(大学に身を浸している人ほど)無条件に権威を認められがちな学問的知見が、どのような歴史で形成されてきており、人々がなぜ科学者という(見方によっては特権的な)集団のいうことをそれなりに信じるか、ということは、深い歴史的理解と現代を対象とした実証分析と双方があって、重層的に浮かび上がってくるものだと理解しています。見方によってはクーンっぽさのある相対的な私の情報・専門知観というのは、間違いなく科学技術論コースで学び取ったものであると思っています。
もし共同研究に向けて議論してみたいという方がいらっしゃれば、ぜひ連絡を取ってくださると思います。
(加筆予定)
interests
関心
今の中心的な関心は、専門知やより広くアイディアが、どのようにして人々に受容されそれが政治過程を通じて政策決定につながっているかを理解することです。
現在実施中の研究企画は下に掲げているとおりですが、関心としてはより広く次のような分野にわたっています。
政策評価・公監査論
政策評価や公監査により生み出される知見は、ひとつのアイディアとして理解できるでしょう。その特徴や、実際の活用の局面を理解したいと考えています。
技術系公務員論
専門的な能力を期待されて採用される公務員は、技官や技術系公務員として知られています。実際にどのようなスキルを持ち、それが行政の生産性にどう寄与しているかを理解したいと考えています。
行政における専門組織論
専門的な案件を扱う行政部門の組織構成がどのようなものかを理解したいと考えています。技術系公務員論は個々の職員のスキルに注目した議論であるのに対して、よりマクロな検討もしたいと考えています。
メディア論・政治コミュニケーション論
情報が人々にどのように伝達され受容するか、をめぐる重要な知見を深めたいと考えています。異色の関心のようにも思われるかもしれませんが、あるアイディアが市民に支持されるかどうかということが、政策決定においても重要な役割を担っていると考えています。
専門家助言論
(とくに自然)科学者が、学問的知見と密接に関係のある政策にどのようにかかわるべきかに関する議論も進んでいます。私は、政治学での実証的な知見を踏まえた専門家の政治関与の現実的なメカニズムを探っていきたいと考えています。
科学技術政策論
専門的な知見の生産の在り方を大きくつかさどるのが、科学技術政策です。アイディアの生産自体が、政治過程によりどのように影響するかを理解することも欠かせないだろうと考えています。
このように、基幹の学問分野からみると他分野にわたって(しまって)いますが、政治学はその過程を理解する上でもっとも根幹をなす理論を提供しているものである、私は考えています。加えて学習を進めてみると政治学の理論は特に面白いもので、もっと王道の政治学っぽい内容も関心の射程に入っています。
その中でも上に掲げたものその関連で、独立行政機関論、司法政治論、中央地方関係論、シンクタンク論、テクノクラシー論にも強い関心を持っているほか、代表制をめぐる政治過程にも関心を持っています。
まあ、関心を持っているという程度で、そんなに手広くやる余裕も実力も永遠につかないでしょうけれども。
その他の活動
福島県飯舘村におけるフィールドワーク(2021年~)
2021年から2024年にかけて所属した東大むら塾飯舘部において、災害や復興、農村に関する学習のフィールドワークを行っていました。
2022年から2023年にかけては飯舘部長を務めるなど、サークル活動を牽引していました。
現地の方には大変お世話になり、現在でも年数回足を運んでいます。
その他の活動
東京大学教養学部学生自治会での学生自治活動(学部)
東京大学教養学部前期課程生を代表する学生自治会において、学生の福祉を向上させるべく奉職していました。
2020年には1年間副自治会長・副理事長を務め、コロナ禍における学生生活が少しでも良いものとなるよう、学部当局との交渉や広報、各学内学生自治団体との連携、その他の企画の実施などを行っていました。
また、過去の財政処理の不適切を発見し、会計再建に関する特別の担当理事を兼任し、財政運営の健全化という危機対応をも担いました。
お問い合わせ(メール)
政治学の専攻を希望しているが迷っている学部生の方など、関係のある連絡は遠慮なくどうぞ(ただし、全ての連絡に返信することは保証しません。まず連絡を取っていただくこと自体は構わない、ということです)。
メール:matsuno.taiga.q29あっとkyoto-u.jp
「あっと」は@に差し替えてください。
大学等所属機関のメールから送信いただくと回答確率が上がることになると思います。